痔核に対するALTA療法

痔(じ)について

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痔は日本人の3人に1人が持っているほど、ポピュラーな病気です。痔には痔核(いぼ痔)、裂肛(切れ痔)、痔瘻(あな痔)の三種類があります。この中で最も多いのが痔核で、肛門の外にできてしばしば痛みをともなう外痔核と、肛門の内側にできて出血と脱出が主症状の内痔核に分類されます。

ALTA療法とは

内痔核を切らずに硫酸アルミニウム・タンニン酸(ALTA、ジオン®)を注射する硬化療法です。これは中国で開発された「消痔霊」という薬を日本の企業が改良した注射薬で、2005年に保険適応になりました。痔核に注射すると血流が遮断され、炎症作用によって痔核が硬くなり、1週間~1ヵ月かけて徐々に縮小していきます。ALTA療法を行うには特別の資格が必要です。

ALTA療法の適応

脱出や出血する内痔核が良い適応です。

ALTA療法の実際

当院では1泊2日で行ています。横向きの体制で肛門の周囲に局所麻酔をします。肛門の筋肉が緩んできた時点で、専用の肛門鏡で肛門内を観察し、ALTAを1つの内痔核に対して4ヵ所に分割して注射します。神経のないところに注射しますので、ほとんど痛みを感じません。治療時間は20~30分です。翌日まで問題なければ退院できます。

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合併症

アレルギー反応、除脈、血圧低下、発熱、出血、直腸潰痬、膿痬形成、肛門狭窄、腎機能障害など。

退院後の経過

外来で定期的に診察をします。一回の治療で完治しないこともありますが、その場合は追加治療をいたします。

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更新日:2019年07月09日