熱中症にご注意ください
近年、地球温暖化に伴い国内の年平均気温は上昇しています。国内における年平均気温は100年あたり1.35℃の割合で上昇しており、1898年の統計開始以降、直近5年がトップ5になっています。また、熱中症警戒アラートの発表回数も、令和3年が613回、令和4年が889回、令和5年が1,232回と大幅に増加しています。
熱中症は気温などの環境条件だけでなく、人間の体調や暑さに対する慣れなどが影響して起こります。気温がそれほど高くない日でも、湿度が高い・風の弱い日や、体が暑さに慣れていない時は注意が必要です。
1、熱中症とは
熱中症は、高温多湿な環境の中で、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温調整機能がうまく働かなくなることにより、体内に熱がたまって発生します。気温や湿度が高いなどの環境条件と、体調不良や暑さに慣れていないといった、個人の体調による影響が重なることにより発生は高まります。
主な症状は、筋肉痛や大量の発汗、さらに吐き気や倦怠(けんたい)感などの症状が現れ、重症になると意識障害などが起こります。屋外のみならず、屋内においても発生事例があり、救急搬送されるケースや、最悪の場合、死亡にいたるケースも発生しています。
2、新しい生活様式における熱中症予防行動のポイント
暑さを避けましょう
屋内では、ブラインドやすだれを使用し、直射日光を遮断するとともに、扇風機やエアコンを利用する等部屋の温度を調整しましょう。
屋外では、日傘や帽子を着用し日陰を選んで歩くなど、直射日光を遮るとともに、通気性や吸水性のよい衣服を選び、襟元を締めすぎないよう、快適な服装を心がけましょう。
水分補給(こまめな水分・塩分の補給)
人間は軽い脱水症状の時では、のどの渇きを感じません。
そのため、こまめな水分補給を心がけ、のどが渇く前から水分・塩分を補給し、熱中症を予防しましょう。
特に高齢者、障害児・障害者の場合、のどの渇きを感じなくても、こまめな水分補給を心がけましょう。
日頃から健康管理をしましょう
熱中症は、その日の体調が大きく影響します。体温を下げるために重要な働きをする汗は、血液中の水分と塩分から作られます。
寝不足、食事抜き、二日酔いの状態では十分に働かない可能性があるため、体調が回復し、食事や水分摂取が十分にできるまでは、暑いところでの活動を控えましょう。
日頃の体温測定、健康チェックは、熱中症を予防する上でも有効です。体調が悪いと感じたときは、無理せず自宅で静養するようにしましょう。
暑さに備えた体作り
突然気温が上昇した日や、梅雨明けの蒸し暑い日には体が暑さに慣れていないため、熱中症が発生しやすくなります。
日頃からウォーキングなど、適度な運動をし、汗をかく習慣を身につけておくことで暑熱順化(暑さに身体が適応した状態)が進み、夏の暑さに対応できる身体になります。ただし、その際は水分補給を忘れずに、無理のない範囲で実施してください。
3、夏季のイベントにおける熱中症対策について
夏季に開催される人が多く集まるイベント等においては、熱中症が発生するリスクがあります。熱中症による被害をできる限り軽減し、イベントを安全に実施するための対策について、「夏季のイベントにおける熱中症対策ガイドライン2020」で解説していますので、イベントを開催する立場にある方や開催施設を管理する方はご活用いただきますようお願いします。
4、熱中症が疑われるときは
暑熱環境下で、めまい、立ちくらみ、手足のしびれ、頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感、返事がおかしい、けいれん、からだが暑いなどの体調不良があるときは下記の対応を行いましょう。
- 涼しい場所に移動し、安静にする。
- 衣服をゆるめ、からだを冷やす。(特に首のまわり、脇の下、足の付け根など)
- 水分・塩分、経口補水液などを補給する。
- 意識がない場合、自力で水分補給ができない場合、水分・塩分を補給しても症状がよくならない場合は、すぐに救急車を呼ぶなど医療機関に搬送してください。

出典:消防庁ホームページ(熱中症情報:熱中症対策リーフレット)
5、高齢者と小児・幼児の特徴

出典:消防庁ホームページ(熱中症情報:熱中症対策リーフレット)
(テキスト版)
子どもの特徴
- 汗腺などが未熟
- 地面の照り返しにより、高い温度にさらされる。
体温調節機能が未熟なため、熱中症にかかりやすい !
<保護者の方へ>
- 顔色や汗のかき方などお子さんの様子を十分に観察しましょう!
- 遊びの最中には、水分補給や休憩を!
- 外出時の服装に注意し、帽子も忘れずに!
- 日頃から栄養バランスのとれた食事や運動、遊びを通して暑さに負けない体づくりを実践しましょう!
高齢者の特徴
- 汗をかきにくい
- 暑さを感じにくい
- のどの渇きを感じにくい
体温を下げるための体の反応が弱くなっており、自覚がないのに熱中症になる危険がある!
<熱中症にならないために>
- 室温をこまめにチェックし、エアコンや扇風機などを活用!
- のどが渇かなくても水分補給!
- 日頃から汗をかく運動をしましょう!
- 家族や近くにいる人は、普段と様子が違う、調子が悪いと感じたら、受診を促しましょう!
6、熱中症警戒アラート・熱中症特別警戒アラートについて
熱中症警戒アラートについて
熱中症の危険性に対する気づきを促すものとして、府県予報区内において、いずれかの暑さ指数情報提供地点における、翌日・当日の日最高暑さ指数(WBGT)※が33(予測値)に達する場合に発表されます。
・他人事と考えず、暑さから自分の身を守りましょう。
・こまめな休憩や水分補給・塩分補給をしましょう。
・身近な暑さ指数を確認し、涼しい場所以外では運動などを中止しましょう。
熱中症特別警戒アラートについて
都道府県内において、全ての暑さ指数情報提供地点における、翌日の日最高暑さ指数が35(予測値)に達する場合などに発表されます。個人が最大限の予防行動を実践し、国、地方公共団体などが主体的に支援を行うような状況です。
・過去に例のない危険な暑さ等となり人の健康に係る重大な被害が生じる恐れがあります。
・自分の身を守るだけでなく、危険な暑さから自分と自分の周りの人の命を守ってください。
※暑さ指数(WBGT)は気温、湿度、日射量などから推定する熱中症予防の指数です。

参考:熱中症予防情報サイト(環境省)
参考および出典
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健康長寿福祉部 健康推進課
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京都府京丹後市峰山町杉谷691番地(福祉事務所)
電話番号:0772-69-0350 ファックス:0772-62-1156
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更新日:2024年05月14日