血糖値の改善は良い眠りから

良い睡眠

日本では、4人に1人が糖尿病もしくはその予備軍であると言われています。皆さんの中にも、「血糖値と食事・運動の関係は知っているけれど、おやつが我慢できない、運動が続かない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

最近の研究では、血糖値が高くなると夜眠りにくくなることや、寝不足が必要以上に翌日の食欲を増幅させ、日中の活動意欲を減退させることが分かってきました。

そこで京丹後市では、京都大学・京都光華女子大学の睡眠研究チームと共同で、平成28年度総合検診の結果報告会を訪れた、1606人の方に「睡眠と血糖値の調査」を実施しました。

今回は、その調査によって分かったことと、より良い睡眠のためにできることを紹介します。

調査で分かったこと

60歳未満は睡眠時間、60歳以上は眠りにくさがHbA1cと関係している

糖尿病の指標の一つであるHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)と睡眠の関連をみると、60歳未満と60歳以上とで、結果に違いがありました。※京丹後市の健診では、HbA1c5.6%以上を要指導としています。

60歳未満

【図1】

【図1】睡眠時間とHbA1cとの関連

60歳未満の人では、睡眠時間が長過ぎても短過ぎても、HbA1c高くなっていました(図1)。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠指針」で、適切な睡眠時間は、人によって違いがあるものの約6~8時間とされています。この世代は、仕事や家庭の影響で睡眠時間が短くなりがちです。睡眠不足だなと感じていなくても、30分早く寝るように心掛けてみてください。

一方で、睡眠時間が長すぎる人(9時間以上)は、睡眠時無呼吸症候群など他の病気が隠れているかもしれません。夜は十分な睡眠時間をとっているのに、寝てはいけない場面(運転中や人との会話時)で我慢できないほどの強い眠気を感じる人は、医師や保健師に相談することをお勧めします。

60歳以上

図2

【図2】眠りにくさとHbA1c

60歳以上の人は、睡眠時間とHbA1cにほとんど相関関連は認められませんでした。一方で、眠りにくいと感じている人ほどHbA1cが高くなりました。(図2)

必要な睡眠時間は、年齢を重ねると徐々に短くなります。60歳以上で血糖値が気になる人は、睡眠時間を長くすることよりも、睡眠の質を高める工夫が必要かもしれません。

キーワードは生体リズム

生体リズムを整えて、ぐっすり睡眠、糖尿病も防ごう!

私たちは体内時計にあたるもの(生体リズム)を持っています。日中にしかり日光を浴びて活動し、夜には休むというリズムを作ることで、夜に眠りやすくなります。眠れないと感じている人は、下にあげた生活のポイントの中から、何か一つできそうなことを続けてみてください。血糖値の改善につながるかもしれません。

日中

日中

  • 朝起きたら、日光を浴びましょう
  • 朝食を食べましょう
  • 昼寝は15時まで、30分以内
寝る前

寝る前

  • スマホやパソコンは控えましょう
  • 寝酒はほどほどにしましょう
  • お風呂は1時間前まで
この記事に関するお問い合わせ先

健康長寿福祉部 健康推進課
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更新日:2019年01月15日