たばこ

5月31日は世界禁煙デー

●禁煙週間:令和6年5月31日(金曜日)~6月6日(木曜日)

●禁煙週間テーマ:「たばこの健康影響を知ろう!~たばことCOPDの関係性~」

喫煙が健康に与える影響は大きい上、受動喫煙の危険性やニコチン依存を考えると喫煙習慣は個人の嗜好にとどまらない健康問題で、生活習慣病を予防する上でも重要な要素です。

タバコと健康

全身をむしばむタバコの害「寿命を短くする最大の原因」にあげられているのが喫煙です。タバコが原因で病気になり、亡くなられるかたは、日本では年間で約10万人にもなります。
先進国の統計では、男性の肺がんの死因の約9割はタバコが原因です。さらに最近の研究で、タバコと肌の老化との関係、ED(勃起障害)への影響も新たにわかってきました。

「タバコの害」ご存じですか

たばこを吸っている人の肺が有害物質によって真っ黒になっている様子をあらわしたイラスト

タバコの三大有害物質

タバコが健康に悪いということは誰もが知っています。では、具体的にどんな影響を及ぼすのでしょうか。
タバコの煙には、現在分かっているだけで、4000種類以上の化学物質が含まれており、そのうち、有害物質を含むものが200種類以上あるといわれています。
中でも、タール、一酸化炭素、ニコチンが代表的な三大有害物質といわれています。

1.タール

発がん物質を大量に含みます。
タバコの煙を集めて冷やすと黄褐色のネバネバした液体、つまりヤニができます。このヤニのもとがタール。タールにはベンツピレンなどの発がん物質や発がん促進物質がたくさん含まれています。

2.一酸化炭素

動脈硬化や心臓病の原因に。老化も早めます。
酸素は、赤血球の血色素と結びついて身体の隅々にまで運ばれます。ところがタバコを吸うと、一酸化炭素が酸素より200倍も強い力で血色素と結びつき、身体は軽い酸欠状態になってしまうのです。

3.ニコチン

"依存症"の元凶がこれ!
ニコチンは、脳の快楽中枢に作用して気分を高揚させるので、気分をコントロールしたり、ストレスを解消することができます。しかし、それはほんの一瞬。ニコチンが切れると、手持ち無沙汰、口寂しい、なんとなく退屈といった感覚を与えるため、自分の意思とは関係なくタバコを吸いたくなってしまうのです。また、交感神経を刺激する作用があるために、抹消血管が収縮して血液が流れにくくなります。その結果、血圧が上昇したり、脈拍が速くなって、心臓に負担をかけ、血管の老化を促進します。

あなたのニコチン依存度はどれくらいですか?チェックしてみましょう!

ニコチン依存度チェック
  質問 0点 1点 2点
1 あなたは、朝目覚めてから何分位で最初のタバコを吸いますか。 30分後 30分以内
2 あなたが映画館や図書館など禁煙と決められている場所にいる時、タバコを吸うのをがまんすることが難しいと感じますか。 いいえ はい
3 あなたは、1日のなかでいつどのようなときに吸うタバコが最もやめにくいと思いますか。 右以外 朝起きた時の目覚めの1本
4 あなたは、1日何本吸いますか。 15本以下 16~25本 26本以上
5 あなたは、午後に比べて午前の方がより多くタバコを吸いますか。 いいえ はい
6 あなたは、かぜで1日中寝ているような時にも、タバコを吸いますか。 いいえ はい
7 あなたは、タバコを肺まで吸い込みますか。 吸い込まない 時々吸い込む いつも吸い込む
8 あなたがいつも吸っているタバコに含まれているニコチンの量はどれくらいですか。 0.9ミリグラム以下 1.0~1.2ミリグラム 1.3ミリグラム以上

質問の答えの点数を合計してください

ニコチン依存度チェック 判定
0~3点 ニコチン依存度は低い あなたは比較的禁煙しやすい人です。
4~6点 ニコチン依存度はふつう 平均的なニコチン依存度です。あなたの意思しだいで禁煙できます。
7~11点 ニコチン依存度は高い 禁煙すると禁断症状(イライラなど)が強くでます。計画的な禁煙をお勧めします。

「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」ご存知ですか?

COPDとは

COPD(慢性閉塞性肺疾患)とは、たばこなどに含まれる有害化学物質を長年吸い込むことで気管支に慢性的な炎症が生じたり、肺胞(はいほう)が少しずつ破壊され、肺の機能が気付かないうちにむしばまれて、酸素の取り込みや二酸化炭素を排出する機能が低下する病気です。以前は「慢性気管支炎」、「肺気腫」と別々に呼ばれていましたが、現在ではこの2つを総称して「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」と呼ばれています。

原因

最大の原因は喫煙であり、喫煙者の15~20%がCOPDを発症します。

40歳以上の人口の8.6%、約530万人の患者が存在すると推定されていますが、大多数が未診断、未治療の状態であると考えられます。全体では死亡原因の9割、男性では7位を占めています。たばこの煙を吸入することで肺の中の気管支に炎症が起きてせきや痰がでたり、気管支が細くなることによって空気の流れが低下します。

症状

歩行時や階段昇降など、体を動かしたときに息切れを感じる労作時呼吸困難や慢性のせきや痰が特徴的な症状です。一部の患者では、喘鳴や発作性呼吸困難など喘息のような症状を合併する場合もあります。

治療

きれいな状態の肺

みんなで禁煙しましょう

治療の第一は、禁煙です。肺の細胞は元には戻りませんが、禁煙することで、肺の機能が低下する速度は非喫煙者と同等になります。その他、呼吸リハビリテーションが薬物療法、酸素療法があります。

適切な治療により呼吸機能の低下を遅らせることができます。

卒煙は何歳からはじめても損はない!

卒煙(禁煙)に成功した男性の様子

だれかに禁じられているかのような「禁煙」ではなく、自らの意思で「そろそろ卒業しようかな」の「卒煙」という表現が、最近では主流になってきています。もしも禁煙をお考えの方がおられたら”もう二度と喫煙者には戻らない”という気持ちを込めて「卒煙」をめざしませんか。

卒煙は、寿命をのばす特効薬。たばこをやめると必ずいいことが待っています!たとえ長年タバコを吸っていても、卒煙するのに遅すぎることはありません。卒煙は始めた直後から、多くのメリットがあります。

卒煙のメリット(この表は目安であり、卒煙のメリットには個人差があります)

時間毎の卒煙のメリット
20分後 血の気のひいた手足に血液がよみがえってくる。血圧も下がり、脈もゆったりに。
8時間以内 血液の酸素濃度が回復。一酸化炭素が抜けていく。
24時間以内 心臓病のリスクが減ってくる。
48時間 食べ物の味がよく味わえるようになる。においにも敏感になる。
72時間 肺機能が回復して息も軽やかになる。
2週間~3か月 血行がよくなり、お肌もつややかに。運動がよくできるようになる。
1~9か月 疲れやすさ、息切れが改善する。咳、たんがなくなる。風邪をひきにくくなる。全身のエネルギーレベルが上がる。
5年 肺がんで死ぬ率が喫煙者の半分に減る。
10年 肺がんで死ぬ率が喫煙者の10分の1に減る。ほかのがんにかかる率も低下。

参考:京都禁煙推進研究会編京都禁煙推進研究会楽々!卒煙ガイド

この記事に関するお問い合わせ先

健康長寿福祉部 健康推進課
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京都府京丹後市峰山町杉谷691番地(福祉事務所)
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更新日:2024年05月14日