Xバンド・レーダー配備計画、検証結果を踏まえ受入表明(中山市長 発言)(平成25年9月19日)

丹後町袖志の航空自衛隊経ヶ岬分屯基地への米軍Xバンド・レーダーを配備する計画について9月19日、中山市長は京丹後市役所で記者会見を行い、『苦渋の決断』と述べ、京都府との一体的な協力と連携をいただきながら、政府の要請に必要な協力を行う旨表明をしました。(詳細は下記)

また、山田府知事も同日、府議会の中で受け入れ表明を行いました。
市では今後、配備に伴う対策室を設置し、地元をはじめ、関係機関等と調整を進めていきます。

Xバンド・レーダー受け入れの記者会見を開く中山市長の写真

受け入れ表明に先立ち、中山市長は9月10日、山田府知事とともに小野寺防衛大臣を訪問し、2月26日の要請以降、Xバンド・レーダーの配備をめぐる地元での対応経過を説明。併せて、事件・事故や被害、生活、産業への影響にかかる対策など10条件を明文化した要請書を手交しました。
本市ならびに府からの要請を受けた小野寺防衛大臣は、「政府一体となり、ご要請の内容はしっかり対応する」旨回答いただきました。

(写真)中山市長と山田府知事が小野寺防衛大臣へ要望書を手交

TPY‐2レーダー配備要請への協力及びこれを巡る経過、考え方について

平成25年9月19日
京丹後市長 中山 泰

  • 本年2月26日、防衛省から申し入れのありました、在日米軍TPY‐2レーダー(Xバンドレーダー)の本市経ケ岬地域(航空自衛隊第35警戒隊に隣接)への受け入れについては、全市をあげて真剣な検討を重ねた結果、住民生活における様々な安全や安心の確保のうえで欠かせない条件(別紙)を取りまとめ、さる9月10日、京都府山田知事とともに小野寺防衛大臣を訪問しました。
  • 防衛大臣に対しましては、知事とともにこれら条件の確実な対応の確認を求め、席上、大臣から政府として真摯で責任ある対応の確認を得たところです。京丹後市としては、住民生活の様々な安全や安心の確保に欠かせない条件を附して、それが確実に実行される前提のうえで、京都府との一体的なご協力とご連携をいただきながら、政府からのご要請を受け止め、必要な協力を行うことと総合的に判断をいたしました。
    まずはこの間、検証等の過程で多大なご負担、ご腐心等をいただきました、直接の地元区であります袖志区、尾和区はもとより下宇川・宇川の各区民、丹後町や京丹後市民はじめ市内外の住民、関係者の皆様に、心から謝意を申し上げます。
  • 経過としましては、申し入れを受けて以来、日本の防衛、わが国と国民全体の安全と安心に対する我々の地域としての貢献のあり方が真剣に問われている、ということはしっかりと受け止めながら、同時にその大前提として、自治体として、住民の皆さんの様々な安全と安心の確実な確保、これが第一に不可欠であるという立場から、この間、本地域の実情に即して、6カ月以上にわたり、防衛省等による15回をこえる説明会、市議会での多くの御議論、車力基地・先行事例視察、文書による質疑応答などをはじめ、全市をあげて、様々な検証と確認を真剣に行ってきました。
  • その結果、依然、住民はじめ域内外の関係者の皆さんの中に懸念や反対のお声、ご指摘もある中では、自治体としては苦渋の判断でありますが、この間の本市・京都府はじめ各般にわたる様々な検証等の結果を総合的に踏まえ、同時に、住民の皆さんの安全や安心の確保のために今後担保・履行していただくべき条件が確実に実行される前提の上で、政府のご要請をしっかりと受け止めるべきと判断しました。
  • すなわち、申し上げるまでもなく、私たち日本の各地域は、同じ日本の国の一員として全国の各地各地がそれぞれの地域の特色を活かして、あらゆる分野、局面において、目にふれにくい部分を含めて様々につながり合い、互いに支え合い、協力をし合い、高め合い、いろいろな機能と負担を分かち合って、国と地域の発展を支え、貢献をしています。
  • そのような中、今回のご要請は、わが国の責任ある政府当局から国の防衛、国の安全、安心という大きな国益が真剣に問われています。とすれば、住民の皆さんの各般に及ぶ安全や安心がしっかりと確保されるなら、それを確実に現実とする中で、同じこの国の地域の一員として、このために必要な負担を分かち合い、いささかなりともできる貢献はやっていくという姿勢が大切であることは、自ずと道理であります。
  • それゆえにも、他方では、わが国の安全の確保を前提としながら、全国を通じた必要な負担の全体それ自体についてその軽減に向けた努力も絶えず願うものです。即ち、現在、日本の安全と安全保障のため、沖縄はじめ13の都道府県で米軍の専用施設等が展開されていますが、政府として、わが国の安全の確保を確実に図りながら、その前提の上で、様々な住民不安や懸念の解消、住民負担の軽減に向けた在日米軍施設全体のあり方、日米地位協定の真摯・適切で絶えざる改善の努力を真剣にお願いするものです。
  • そして、心から願いますのは、住民の皆さんの安全安心の確実な確保とともに、わが国の平和の一層の実現であります。

    もちろん、今回の施設は軍事施設であり、当然、様々な緊張と負担を伴うものですが、心からの祈りも込めて申し上げれば、この施設がわが国への攻撃を探知・防御する機能をもつことにより、危険な攻撃を未然に抑止し、これを押しとどめ、ひいては、決してあってはならないいかなる戦争等をも防ぎ、これに決して至らせない・万一の衝動を抑止することに、より一層資する施設であり、その意味で、いわば平和と平和の守りへの真摯な願いが込められている施設でもあります。
    今回、このようなレーダー配備を通じ、わが国への攻撃の抑止力の向上とともに、その上に国際社会に対する真剣で適切、積極的で継続的な外交努力が主導して重ねられ相まって、わが国の真の平和と泰平の一層の実現が図られますよう、心から祈念と期待をします。

    住民の皆さんの安全安心の確保という自治と政治の原点にある大義とともに、私たちも等しく恩恵を享受する平和実現への貢献というこの尊い大義のゆえに、この間、全市をあげて、苦渋の中にも真剣真摯な検証と検討の努力を捧げてきました。わが国の平和のますますの実現を真摯に願い、その実現とともに、自治体としては第一に不可欠であります住民の皆さんの安全安心の確保が確実に必ず図られますこと、関係機関の皆さんとともに、誠心誠意、全力を挙げて取り組んでまいります。

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更新日:2018年07月19日