認知症予防

認知症予防 ~暮らしの中で脳を鍛えよう~

年齢を重ねるにしたがい、物忘れが多くなったり、言葉がすんなり出てこないという事は、誰しも経験されることではないでしょうか?
では、誰もが高齢になると認知症になるのでしょうか?いいえ、そうではありません。脳は使えば使うほど活性化されて、機能が高まる臓器といわれています。年齢を重ねるごとに、物事に思慮深くなったり、感情が豊かになるのは、脳神経細胞の連絡網が豊かになり各分野の連係プレーが高まるからだといわれています。いくつになっても、発達する脳を活性化させて、豊かな実りある熟年期を迎えましょう。

健やかチェックで調べてみましょう!

介護予防のための「健やかチェック」の25項目の質問のうち、認知症についての項目は、No.18~20であり、3項目の内いずれかに該当した場合に要注意者となります。

健やかチェック(中略)

No.18 周りの人から「いつも同じ事を聞く」など物忘れがあるといわれますか。 ⇒ 「はい」
No.19 自分で電話番号を調べて、電話をかけることをしていますか ⇒ 「いいえ」
No.20 今日が何月何日かわからない時がありますか ⇒ 「はい」

「認知症」って誰でもなるの?

認知症は、脳の知的な働きが障害され、社会や家庭生活に支障をきたす「病気」です。
認知症には様々な種類があり、原因や治療方法が異なります。早期に発見して正しく治療する事で、症状が改善したり、進行を止めることができます。なによりも、健康な身体を保ち、脳を使う生活をすることで予防できます。

どんな症状がでるの?

認知症に必ず現れてくる症状としては「記憶障害」です。認知症の診断にも必要な症状であり、初期の段階で現れるので、認知症発見のきっかけになります。次のような症状がみられたら、専門医や相談窓口に早めに相談しましょう。

必ずみられるおもな症状

  • 新しい事柄が覚えられない。
  • 昔の記憶や人や物の名前が思い出せない。
  • 普段できていた行為ができなくなったり、いつも使っている道具が使えなくなる。
  • 目の前の人や物を見ても何かがわからなくなる。
  • 物事の段取りや計画が立てられない。

個人差のある症状

  • いらいらして落ち着かない。
  • 気分が沈んで、抑うつになる。
  • 眠れない。(不眠)
  • 夜中に騒ぎ出したり、実際にない物が見えたり聞こえたりする。
  • ウロウロと歩き回る。
  • 目の前にある物は何でも食べてしまう。

使わにゃそん!損!脳細胞

認知症の予防は、何よりも健康な身体と脳を使う生活をすることです。
今日からでも遅くありません。是非、始めましょう。

  1. 高血圧症、糖尿病、脂質異常症などの病気は動脈硬化を進めます。治療が必要ならば医師と相談しましょう。また、喫煙は全身の血液循環を悪くし、動脈硬化も進めます。不適切な生活習慣を改善し、卒煙も考えましょう。
  2. できるだけ規則正しい生活を送り、適度な運動、バランスの良い食事、ストレス解消に心がけましょう。
  3. 運動は全身を動かして血行をよくするものと、指先を使ったり、ルールのあるスポーツなどを組み合わせて行ないましょう。
  4. 食事は食べすぎを避け(腹八分目)、主食・主菜・副菜をバランスよく取りましょう。特に、次の食品は脳を活性化させるといわれます。積極的に取り入れましょう。
    *背の青い魚:神経細胞の修復や活性化に役立つDHAやEPA(魚に多く含まれる不飽和脂肪酸)を多く含みます。
    *レバー・ゴマ・ナッツ類:血管を丈夫にしたり、集中力を高めるビタミンE、B12を多く含みます。
  5. 身の回りのことは自分でしましょう。普段から行なっている日常の行為は知らない間に脳を使っています。「今日着る服を選ぶ」「お化粧や整髪をする」「食事のメニューを考えて買物をする」「一日のスケジュールを立てて効率よく行動する」など、何気なくやっている行動でも、TPO(時間と場所、場合にあった方法)を考えて工夫したり、段取りを考えて行動しています。おっくうがらずに続けていきましょう。
  6. 「読み・書き・計算」「音読」「話す」は脳を鍛えるトレーニングになります。
    (1)毎日、新聞を読む。ただ目で追って読むだけでなく声を出して読む。気に入った記事を紙に書き出す。まずひらがなで書き出し、次に漢字に直して書き直し、なおかつ書き出した文章を音読すると、さらに効果が増すといわれます。
    参考:川島隆太(東北大学加齢医学研究所教授)著「脳を鍛える新聞の読みかた」
    (2)簡単な計算をしてみましょう。市販のドリルを活用するもよし、新聞や広告などに載っている数字を足し算、引き算してみる。家計簿をつけることは大変ですが、例えば電気代だけとか、食料品だけとか、一部を計算するのでも良いでしょう。複雑な計算より簡単な計算のほうが脳がより活発化するようです。
    (3)家族や友人とコミュニケーションをとることは、相手の表情をみて気配りをしたり、言葉の使い方を工夫したりするなど、脳をたくさん刺激します。また、感情の交流もでき、脳を活性化すると同時に良い人間関係を築くことにつながります。家族や友人との交流を大切にしましょう。
    (4)その他にも、囲碁や将棋、パズル、生け花、料理など頭を使い創造的な趣味を持つ、旅行の計画や仲間との集いの場をつくるなど段取りをすることを行ってみましょう。成功しなくても行動する事に意味があります。
  7. 笑いのある生活をしましょう。笑うと脳が刺激されて、脳内の血流が増え脳細胞の働きが活発になります。また、自己免疫力が高まり病気にもなりにくくなります。何よりもストレスが発散でき、周囲の人間関係も良くなります。「笑う門には福来る」を実現してください。

脳を使ってこころも体も活き活きとした心豊かな毎日を送り、健康長寿の人生を実現しましょう。

認知症予防7か条

  1. 生活習慣病予防で血管を大切に
  2. 規則正しい生活を
  3. 適度な運動でよい汗を
  4. 腹八分目でバランスよく
  5. 人に頼らず自立した生活を
  6. 読み書き計算で脳トレを
  7. 笑いのある生活を
この記事に関するお問い合わせ先

健康長寿福祉部 健康推進課
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更新日:2018年03月27日