デジタルミュージアムF19紙本著色斎宮大明神縁起
紙本著色斎宮大明神縁起
しほんちゃくしょくいつきのみやだいみょうじんえんぎ

紙本著色斎宮大明神縁起 京都府登録・京丹後市指定文化財
竹野神社に所蔵する紙本著色巻子装の絵巻。清園寺縁起(せいおんじえんぎ)、等楽寺縁起(とうらくじえんぎ)とともに麻呂子親王説話を絵画化した作品である。竹野神社は式内社で、祭神は天照大神、通称斎宮(いつきのみや)という。
本縁起の特徴としては、伊勢参籠物語(いせさんろう)や伊勢の化身の老翁(ろうおう)が現われることなど、伊勢神との関係が強調されることがあげられる。全体は漢字のみで記された独立した詞書(ことばがき)によって五段に分かれ、画中にも補足的な挿入句がある。画風は、室町後期以来のお伽草子(おとぎぞうし)に通じるものであり、山容描写にみられる墨色の重々しい表現には、室町時代の水墨画を思わせるところがある。しかし大ぶりに描かれる人物表現には、近世的な趣が強く、制作時期は江戸時代に入っているものと思われる。縦30.4センチメートル・横931.4センチメートル
(竹野神社所有・京都国立博物館寄託)
- この記事に関するお問い合わせ先
-
教育委員会事務局 文化財保存活用課
〒629-2501
京都府京丹後市大宮町口大野226番地(大宮庁舎)
電話番号:0772-69-0640 ファックス:0772-68-9061
お問い合わせフォーム
更新日:2018年03月27日