デジタルミュージアムF22本願寺木造阿弥陀如来立像

本願寺木造阿弥陀如来立像

ほんがんじもくぞうあみだにょらいりゅうぞう

本願寺木造阿弥陀如来立像の写真

本願寺木造阿弥陀如来立像 京都府指定文化財

本願寺は、久美浜町久美浜に所在する丹後地方ではもっとも歴史の古い浄土宗寺院で、寺伝では奈良時代に行基菩薩が開き、平安時代に恵心僧都源信(えしんそうずげんしん)が中興したという。本像は本堂阿弥陀堂(鎌倉時代、重文)の厨子(ずし)内に本尊として安置されている。正安元年(1299年)の寺蔵文書によれば、建久三年に崩御した後白河院の五七日追善のため京都で造立され、その後、法然が供養した仏像であるとしており、鎌倉時代における本像の由来を示す史料として注目される。ヒノキ材、寄木造(よせぎづくり)で、漆箔(しっぱく)を施し、彫眼(ちょうがん)とする。正面から見た相貌(そうぼう)は穏やかで、衣文も伝統的な藤原様式に従いながら、相貌の側面観には厳しさをたたえ、鎌倉時代初期の京都仏師による新しい様風を顕著に示している。保存状能もよく、その価値は非常に高いものがある。像高97.9センチメートル。

(本願寺所有)

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更新日:2018年03月27日