銅経筒(府指定文化財)

銅経筒

どうきょうづつ

円頓寺銅製経筒の写真

銅経筒 1口 京都府指定文化財(有形文化財/考古資料)
(写真:「文化財丹後の錦」より)

 鍛銅(たんどう)製。総高34.5センチメートル。
 この経筒は、江戸時代に久美浜町円頓寺小字山の神、通称「山の神経塚」から出土したと伝えられ、現在は、円頓寺(えんどんじ)が所有しています。火焔宝珠(かえんほうじゅ)を付した被せ蓋と円筒形の筒身、方形の基壇から成りたっています。火焔宝珠の紐(ちゅう)を持つ蓋および基壇を伴うのは珍しく、舎利塔(しゃりとう)を思わせる経筒です。製作の良好さに加えて筒身の銘文がよりこの経筒の資料としての価値を高めています。
 筒身の銘文には、写経の年月日(嘉応2年(1170年)9月20日)・経典の種類・写経の方法と目的・願主「大江忠氏」・施主・製作者「伴成包」等が記載されており、実態がよくわかる資料です。
 わずかに筒身に破損のあるほかは保存状能も良く、平安時代の経筒の優品として、また丹後地域の歴史を物語る資料として貴重な品です。

(円頓寺所有)

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更新日:2018年05月17日