デジタルミュージアムF31奈具岡北一号墳 出土品

奈具岡北一号墳 出土品

なぐおかきたいちごうふんしゅつどひん

奈具岡北一号墳出土品の写真

奈具岡北一号墳出土品 京都府指定文化財

奈具岡北一号墳は弥栄町に所在し、奈具岡北古墳群七基のうちの唯一の前方後円墳である。平成七年に発掘調査が実施された。一号墳は全長約60メートル、前方部の幅約26メートル、高さ約3.6メートル、後円部に二基の主体部をもつ。第一主体部は箱形木棺、第二主体部は舟形木棺が埋葬されていた。鉄剣、鉄鉾(石突共)(てつほこ、いしつき)、鉄鏃(てつぞく)、釦形銅器(ぼたんがたどうき)及び土器(陶質土器、土師器)が出土した。注目される遺物は、陶質土器12点である。朝鮮半島南部の伽耶地区で焼成された陶質土器と日本列島内で焼成された初期須恵器とが混在する一群と思われる。出土例が少ない陶質土器と国内において生産が開始された五世紀前半の須恵器とが一括して出土した稀有な事例であり、また出土品は武器類が主体で装身具をもたないという特異な副葬品構成をもち、半島の影響の色濃い遺物を含んでいて、被葬者の性格を知るうえで重要である。

(京都府所有・京都府埋蔵文化財調査研究センター保管)

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更新日:2018年03月27日