デジタルミュージアムF33玄圃霊三関係資料

玄圃霊三関係資料

げんぽれいさんかんけいしりょう

玄圃霊三関係資料の写真

(写真:「文化財丹後の錦」より)

玄圃霊三関係資料 二巻、九幅 京都府指定文化財

宗雲寺は、臨済宗南禅寺派に属する禅宗寺院である。宗雲寺はもと常喜院といい、天寧寺閉山愚中周及(1323年~1409年)の法嗣である千畝周竹(1460年没、安芸仏通寺九世)が、それまで荒廃していた天台寺院を永享四年(1423年)に禅宗寺院として再興したもので、室町時代には天寧寺・仏通寺と並ぶ愚中派の中核寺院として栄えた。細川藤孝の家老格の松井康之が松倉(久美浜)城主となって当院を庇護し、天正六年(1578年)玄圃霊三(げんぽうれいさん)を請じて中興開山となした。文禄元年(1592年)の豊臣秀吉の朝鮮出兵に際しては、細川忠輿に従った松井康之・与八郎父子とともに、玄圃霊三も外交僧として従軍し、秀吉の参謀役として朝鮮との交渉にあたっている。
以上の由緒から、宗雲寺には玄圃霊三に関する絵画、書跡・古文書をはじめとして、細川・京極氏関係・常喜院関係の資料がある。絹本著色玄圃霊三像は、慶長九年(1601年)に弟子の雲巌霊圭(南禅寺第二七二世)が絵した肖像画である。玄圃霊三に関する本資料は、桃山時代の丹後地方における宗教・政治・文化状況を理解する上で歴史的に貴重なものである。

(宗雲寺所有)

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更新日:2018年03月27日