デジタルミュージアムF8興法寺本堂
興法寺本堂
こうほうじほんどう
興法寺は、弥栄町の南端にある小原山の山頂付近に所在する、真言宗の寺院で小原山興法寺と号し、本尊聖観音菩薩を祀る。寺は和銅元年(708年)に遍然上人(へんねんしょうにん)によって開創されたと伝える。正応三年(1290年)に物部家重が河内国の鋳物師山河貞清に命じて、水槽を鋳造し寄進した。現在宮津市の智恩寺に重要文化財として現存する。近世になり、元禄年間(1688年~1704年)に峰山の縁城寺の應舜によって堂が再建され、宝暦年間(1751年~1764年)に慧龍によって諸堂が復興した。また近世においては縁城寺の塔頭福寿院(たっちゅうふくじゅいん)の末寺となる。
現在の本堂は天保元年に再建されたもので、桁行四間、梁行三間、向拝一間の平面で、三方に縁を廻す。内部は桁行中央通りで内外陣に二分され、内外陣境は蔀戸で区画される。平面構成は密教本堂の伝統を受け継ぐ。さらに、地元の大工によって造営されている点など、近世における丹後地方の地域性を理解するうえで重要な建築といえる。
(興法寺所有)
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更新日:2018年03月27日