デジタルミュージアムK16赤坂今井墳墓
赤坂今井墳墓
あかさかいまいふんぼ
赤坂今井墳墓 国指定史跡
赤坂今井墳墓は中郡盆地から福田川河口域へと抜ける谷の丘陵部先端部に立地する弥生時代終末期(2世紀末~3世紀前半)に造られた大型方形墳丘墓です。平成10年~15年発掘調査が実施され、元の墳丘は東西36メートル、南北39メートル、高さ4メートルを測り、幅5メートル~9メートルを測るテラスが四周に巡る構造であり、墳丘造成には大規模な造成工事が行われていたことがわかっています。
墳丘部の中心埋葬施設である第1埋葬は長14メートル、幅10.5メートルと他に例を見ない大規模なものです。墓壙上には葬送儀礼に伴うものとみられる円礫群と破砕された弥生土器、南北に並ぶ一列の柱穴が見つかっています。第1埋葬に次ぐ規模をもつ第4埋葬の棺内からは、約120点のガラス勾玉・管玉などを使用した頭飾り一式、鉄剣1点、ヤリガンナ1点が検出しました。頭飾りは三連に連なり、布などに編みこんだ構造のものが考えられています。ガラス管玉には古代中国の青色顔料「漢青」(ハンブルー)の主成分であるケイ酸銅バリウム(BaCuSi4O10)が含まれていました。発掘調査により、墓上での祭祀の様子がよくわかり、埋葬施設や副葬品の内容は大陸との交流があったことも明らかとなりました。弥生時代後期の丹後の地域社会を知る上できわめて重要な遺跡であり、弥生時代終末期の日本有数の巨大墳墓と位置づけられます。
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更新日:2018年03月27日