デジタルミュージアムC42野中区宝篋印塔
野中区宝篋印塔
のなかくほうきょういんとう
この宝篋印塔(ほうきょういんとう)は、基壇(きだん)は失われ、現在では基礎から上が残る。基礎の正面には、輪郭の中にこうもりが翼を広げたような形の格狭間(こうざま)が用いられている。こうしたデザインは、丹波・丹後・但馬地方に特徴的に見られる。基礎の背面には、南北朝時代末の、北朝側元号である「至徳四年」(1387)の年号が記されている。塔身は、線彫りの蓮台(れんだい)が付いた月輪(がちりん)の中に、梵字を薬研彫り(やけんぼり)に表す。相輪(そうりん)の一部や隅飾突起(すみかざりとっき)の一部を欠くが、丹後地方における南北朝時代の宝篋印塔の特徴を顕著に表すものであり、かつ年号をもつものとしても重要な遺品である。
(野中区所有)
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更新日:2018年03月27日