ローカルX(エックス)交流会
~はじまりのパスを出す~丹後ならではの事業を行う2人と共にアイデアを考え、学び合う交流会
趣旨
持続可能な地域づくりを進める上では、地域コミュニティに若者や女性など多様な人材が参画しやすい仕組みや雰囲気づくりが大切であり、加えて、これまでボランティアや支え合いを基本に行われていた地域活動にビジネスの要素を取り入れ雇用を創出する地域事業とすることで、地域の持続性を高めていくことができると考えています。
近年、UIターン者を中心に地域の事業に挑戦したいと人も増えている中、地域事業に奮闘している地域事業者(ローカルアントレプレナー)の現場を巡り、交流しながら、地域事業について学ぶことを目的とした交流会を開催します。


チラシのダウンロードはこちら (PDFファイル: 1.1MB)
主催
- 主催:京丹後市(担当:地域コミュニティ推進課)
- 企画運営:一般社団法人丹後暮らし探求舎
ローカルX交流会 #1 蒸-五箇サウナ-のキリくんを訪ねる
1 概要
- 日時:令和5年3月6日(月曜日)15:00~16:30
- 会場:蒸-五箇サウナ-
- 内容:地域散策、サウナ見学、意見交換 ※終了後、サウナ体験可(希望者のみ)
- 参加:11人(区役員2人、自治会事務局員1人、地域おこし協力隊3人、ふるさと創生職員1人、その他若手移住者等)
- 講師:足立樹律
2 当日の様子
京丹後市の五箇地域にある「天女の里」に集合。11人の参加者、スタッフ、講師の足立さん、順番に自己紹介を行った後に「蒸-五箇サウナ-」に歩いて向かいます。
天女の里から五箇サウナまでは徒歩約5分ほど。途中、空き家見学も行いました。


「蒸-五箇サウナ-」の現地見学。想いの詰まったサウナや、交流スペースとして設けられた囲炉裏などを見学しながら、施設整備に関する経緯や苦労について、足立さんからお話を伺いました。

「まずは小さくソフトからはじめていくことが大事」と話されるとおり、まずはテントサウナのイベントを行い、サウナの認知を深めつつ、ニーズ調査を行うことからスタートされた足立さん。
地域事業を行うにあたっては「地元の方の寛容性や協力が大事」と言い、足立さんはサウナ事業を始めるにあたり農業で使う川の利用や地域内で煙を出すことに対して懸念があったので、地域の協力者と一緒に、地区内の全軒を回って事業内容を説明し、理解を求めたとのことです。

現在の事業のスタッフは移住者とのことで、足立さんは「目的があると人は移住しやすい。田舎には需要(仕事)があり、人材の受け皿になりうる。受け入れやすいようにシェアハウスを作りたい思いもある」と話されていました。
また、足立さんは、「京阪神から来た方に満足していただくには街知っていただくことが大事、ローカルさをいかに出せるかが強みで、他との差別化を図れるポイントだと考えている」と話されており、今後は、他の事業著と連携したカフェの運営など、地域ならではの魅力を深め、サービスとして提供していきたいとのことです。
他にも、川沿いの民家はほかにもあるので、横展開も視野にいれたいとのことでした。

足立さんのお話の後、質疑を行いました。主な内容は次のとおりです。
●地元の方への挨拶はどうしたか
テントサウナをする時、全世帯(15世帯)、市民局も一緒に回った。皆さん理解してくれた。地元の方から漬物をいただくこともある、都市部には近所付き合いがないのでそういった物を紹介したり振る舞うと大変喜ばれる。
●広報はどうしたのか
SNSだけ。サウナはクチコミ文化。サウナだけの検索エンジンサイトもある。四季ごとに来ていただく仕掛けを作りたい。
●色々やりたいことがたくさんあった中で、どうやって選択して決断したのか
まずはやりたいこと優先。人を育て、任せられるようになれば次に進んでいる。人が大事、人を呼ぶプロセスも一緒にやっていきたい。友達として関わりながら、楽しみながらやっていきたい。

参加者の集合写真
ローカルX交流会#2 丹後エクスペリエンスのやっさんを訪ねる
1 概要
- 日時:令和5年3月22日(水曜日)
- 会場:丹後エクスペリエンス(京丹後市網野町浅茂川272)
- 内容:まち歩き(海岸ごみを知る)、プレシャスプラスチックの見学、ワークショップ、意見交換
- 参加者:9人(区役員1人、地域おこし協力隊3人、ふるさと創生職員1人、その他地域住民4人)
- 講師:「丹後エクスペリエンス」八隅孝治
2 当日の様子
今回の会場となる丹後エクスペリエンスに集合。参加者全員で自己紹介した後、まち並みや街灯・お地蔵さんに浅茂川の歴史や暮らしを感じながら八丁浜までまち歩き。

(まち歩きの様子)
青い空と海を見ながら、海ゴミについてのお話を聞きます。どこから、どんなものが浜に流れ着くのか?それが自分たちの暮らしにどんな影響を及ぼすのか?自分たちに何ができるのか?そんなやり取りを交わしながら、海ゴミを前にして聞く話はリアルに心に刺さります。

(海ゴミについて話すやっさん)
海ゴミ問題を自分事化できたところで、参加者全員でビーチクリーン。人力では回収できない漁具(大きな網)もありますが、目を凝らさないと見逃してしまいそうな細かなプラスチックが浜全体に広がっていることに気づきます。
完全に拾い切ることができない歯痒さを感じながらも、「またプライベートで来よう」そんな思いを胸に浜をあとにし、再び丹後エクスペリエンスへ。

(人力では回収できないゴミ)
次は、やっさんの活動のひとつである「(プレシャスプラスチック)」について、この活動をはじめたキッカケやペットボトルキャップからひとつの製品が出来上がる工程(洗浄→乾燥→色分け→粉砕→溶解→成形→完成)を参加者も一緒になって作業に参加しながら学びます。驚いたのは、粉砕や溶解などに使用するマシンは自作とのこと。
※世界中の誰もが参加できるオープンソースプロジェクトとして設計図などが公開されています。

(ペットボトルキャップの色分け作業)

(成形作業の体験)
「ビーチクリーンを経験するとプラスチックが悪者に見えてくる。でも、もともとプラスチックは人々の暮らしを良くするために生まれたもので、軽くて丈夫なプラスチックは現代の暮らしに役立っている側面もある。だから使われなくなった後、ゴミとして嫌われる存在にするのではなく、それを原料に美しいものをつくることでPrecious(貴重な、大切な、愛おしい)なものにしたい」というやっさんの言葉が印象的でした。

(夢を語るやっさん)
ビーチクリーンやプレシャスプラスチックの取り組みの他にも子どもたちや企業への講演など様々な活動を通して海ゴミ問題に取り組んでいるが、「この道のプロになる=ビーチクリーンを仕事にする」ことが今後の目標だと伺ったところで、最後に今回の交流会の目的でもある参加者全員でのディスカッション。
~やっさんへの質問~
- これまでの活動を通しての心境の変化は?
京丹後の自然や環境が好きで移住をし、その魅力をできるだけ多くの人に発信したいと思っていたが、まず自分が楽しまないと人には伝わらない。今は「自分がどう生きたいか、楽しんでいるか」が行動の起点になっている。
- 地域の方々とどうやってコミュニケーションをとったの?
よそ者と地域の方々を繋いでくれたのは「ビーチクリーン」。ビーチクリーンをすれば、みんなが課題に感じていた浜がきれいになる。そのわかりやすさこそが一番のポイント。地域の方々に話を聞いてくれる寛容性があったのもありがたかった。
~参加者からのアイデア~
- もっと多くの人にこの取り組みを伝えるべきだし、知ってほしい!
- SDGsや環境問題に関心の高い企業を巻き込もう!
- アートや映像など人の関心を引く発信方法もありなんじゃない?
- やっさんの人柄は動画との親和性が高そう!
参加者からは、ここでは紹介しきれないほどたくさんのアイデアが出されました。すでにこの海ゴミ問題の解決者の一員なんだという心境の変化が芽生えています。

(ディスカッションの様子)
子どもたちの発想や行動力にいつも驚かされ刺激をもらっていると語るやっさんですが、今回の参加者の様にそのやっさんの情熱やメッセージに巻き込まれていく大人も多いと思います。一度、丹後エクスペリエンスを訪れ、ビーチクリーンに参加してみてはいかがでしょうか。
きっと心を打つ体験(エクスペリエンス)が待っていると思います。

参加者の集合写真
- この記事に関するお問い合わせ先
-
市長公室 地域コミュニティ推進課
〒627-8567
京都府京丹後市峰山町杉谷889番地(峰山庁舎)
電話番号:0772-69-1050 ファックス:0772-62-6716
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更新日:2023年06月08日