丹後町上山の気張るファーマー(きょうたんご米気張るファーマー通信Vol.8)
Vol.8 桑原 稔(丹後町上山)
山の中の小さな集落で農業を営む
京都府丹後半島最北、経ヶ岬付近に位置する丹後町上山地区は、人口9名、5世帯で構成されている小さな集落です。(令和2年7月末)
今回は、そんな上山地区で農業を営む桑原稔さんの田んぼへ伺いました。
京丹後市役所大宮庁舎から片道1時間以上、ハンドルをぎゅっと握りながら険しい山道を運転し続け、ようやく到着。
目に飛び込んできたのは、大自然のど真ん中で、昔ながらの米づくりに取り組む桑原さんの姿でした。
上山地区までは、山道が続きます
無農薬・無肥料でつくるこだわり米
稲刈りを取材するにあたって、コンバインに乗った桑原さんの姿を想像していましたが、そこにコンバインはありません。手刈りで稲を刈り取り、乾燥機は使用せずに稲木干しで、太陽の力によって乾燥させます。
周囲が山に囲まれた大自然の中にある上山地区の土地柄を生かして、その山々から流れ出る水をふんだんに使用し、太陽の力を借りて、稲が本来持っている力を引き出しながら稲作に取り組みます。
桑原さんのつくるお米は全て「無農薬・無肥料」であり、思いを込めて「自然栽培米」と呼んでいます。
一つ一つの作業を丁寧に、丹精込めて作業をする桑原さんの姿がとても印象的でした。
刈り取った稲の様子を丁寧に観察します
自然と共に生きていく
桑原さんは、昭和27年8月、滋賀県高島郡新旭町(現高島市新旭町)に生まれ、平成2年にそれまで勤めていた京都市内の会社を退社し、丹後町上山地区に移り住みました。地域に溶け込み、米づくりを始めて今年で30年目を迎えます。
肥料や農薬を使わず、美しい自然を保つことで蛍が生息する環境づくりにも取り組み、「今後も自然と共に生きていきたい」と語ります。
新しい機能を備えた農業機械や、様々な種類の農薬・肥料が次々に発売される中、大自然を生かした米づくりで「こだわり」を追究し、これからも上山地区を大切に守っていきます。
無農薬・無肥料の「自然栽培米」をつくる桑原稔さん
(気張るファーマー通信編集部 森野)
取材日:令和2年9月3日
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更新日:2020年09月16日