網野町新庄の気張るファーマー(きょうたんご米気張るファーマー通信Vol.9)
Vol.9 梅田佳泰(網野町新庄)
農家への道のり
稲穂がたわわに実り、いたるところでコンバインが行き来する季節。網野駅から久美浜方面に向かう途中にある網野町新庄地区に入り5分ほど行くと、「梅田農場」と書かれた大きな作業場が現れ、牛の鳴き声が聞こえてくる。
「この時期は、晴れたらずっと稲刈り。乾燥機4台がフル稼働し、休む暇はない」と語るのは、梅田農場の代表の梅田佳泰さん(56)。
畜産を営んでいた父の跡を継ぐため、京都府立農業大学校で牛の人工授精士の資格を取得し、その後、北海道へ渡り、酪農・畜産技術を習得した。農機具店へ5年ほど通い、技術習得に努め、タイヤ店にも勤めた経験から、トラクターのタイヤはもとより、大型タイヤショベルのタイヤ交換もできる技術がある。
作業場には水稲栽培に必要な機械一式がそろう
1位を獲得した特別栽培米
現在、水稲25ha(受託4haを含む)を家族2人と従業員1人で経営している。また、酪農経営では、成牛25頭、子牛20頭を飼育し、自給粗飼料としての牧草を国営開発農地等で7.5ha栽培している。
水稲は、特別栽培米だ。酪農経営で出る牛糞堆肥を10年ほど圃場に投入し、現在は微量要素である牡蠣殻ミネラルを投入し土作りを行い、よりおいしいお米を作る努力をしているのが伺えた。
そんなお米は、楽天市場で1位を獲得した経歴を持ち、6月には売り切れてしまうほどの人気だ。楽天市場のレビューには高評価するコメントが並んでいる。
また自らも小売と共に販路開拓に励んでいる。それが功を奏し、リーガロイヤルホテル大阪の「エグゼクティブラウンジ」の朝食に梅田さんが作った「ミルキークイーン」が採用され、丹後のお米が都市部で広がりを見せている。
梅田農場の米が出荷を待っていた
これからの農業経営
「農業のICT化が進んでいる。水稲栽培は田植えから稲刈りまでの情報をアプリで一括管理し、農業機械もスマートアシスト搭載でより便利になってきた。まだまだ需要はあるため、従業員の育成、規模拡大を考えていきたい」と、熱い思いを聞かせてもらった。
丹後のお米が、梅田さんを通じて全国に発信されていくのを、ふつふつと感じる取材となった。
「特別栽培米」をつくる梅田さん
(気張るファーマー通信編集部 橋本)
取材日:令和2年9月18日
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更新日:2020年09月26日