弥栄町野間地域の気張るファーマー(きょうたんご米気張るファーマー通信 Vol.20)

Vol.20 野間活性化グループ(弥栄町野間地域)

 自然豊かな地を巡る

 弥栄町黒部地区から府道654号線を東に向かって車を走らせること10分ほど、野間川上流域に広がる野間地域がある。金剛童子山などの山々が蓄える豊かな水を利用して水田営農が行われ、米づくりの季節になると田植え機やコンバインが至るところで行き来する。

 この地域で活動しているのが「野間活性化グループ」である。平成20年に野間地域の活性化と野間産コシヒカリのブランド化を目的に結成された。現在、水田53haでコシヒカリと加工米「京の輝き」を栽培している。

 今回、野間活性化グループの活動について、会長の岡本毅さん(73)に話を伺った。

 

金剛童子山の麓に位置する自然豊かな野間地域

 グループ結成が実を結ぶ

 野間地域の活性化を目的として結成された野間活性化グループは、総務省「地域力創造アドバイザー派遣事業」を活用したアドバイザーの招へいや、同志社大学との事業連携の取り組みの中で、「天の恵み ガラシャ」の地域ブランド米を開発し、販売を開始した。また、このお米は、在日ローマ法王庁大使館を通じてバチカン教皇へ献上されたこともある。

 そんなお米は特別栽培米である。アベサンショウウオが生息できるほどの美しい水と、他の田畑の農薬・肥料の影響を受けない水田を利用して栽培を行っている。

 米袋の表面には、味土野地区に幽閉されていた細川ガラシャの末裔である細川護熙氏の妻である細川佳代子氏に揮毫(きごう)を依頼した書がしたためられ、野間地域の歴史を感じさせるデザインとなっている。

 

細川佳代子氏の「ガラシャ」の文字が歴史を彷彿とさせる

 指をくわえて見ているだけでは何も変わらない

 岡本さんは語る。

「これまでの活動が実を結び、野間地域に若者が増え、その若者が野間地域の産物を売ってくれるようになった。お米を一粒でも高く売り、百姓を生業として成り立たせ、若者がもっと増えるようにしていきたい。

野間地域の米の一番の売りは、「飲める水で米を育てていること」。

大規模に作るのではなく、小規模で付加価値をつけて売ることが重要で、野間地域に来て、感じてもらえば付加価値になる。

米作りが大変であることも、安全なお米を作っていることも知ってもらえば、自ずとファンは増えていく。都会の子どもで今までパン食だった子が、野間地域のご飯をおいしいと言って何杯も食べてくれる姿を見ると百姓はやめられない。これからも様々な取組みを続けていきたい。」

 野間活性化グループが誕生して12年経つが、まだまだ衰えを感じさせない岡本さんに、これからの野間地域の未来が感じられた。

 

岡本さんのこの笑顔にみんな引き寄せられるのだろう

 

(気張るファーマー通信編集部 橋本)

取材日:令和2年9月10日

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更新日:2021年03月25日