令和5年度新たな地域コミュニティ推進大会

参加者の集合写真

開催報告書

開催概要

新たな地域コミュニティの推進にあたり、若者や女性の地域づくりに対する意向を知るとともに、市内の先進地域の事例を学ぶことを通して、持続可能な地域づくりの機運を醸成することを目的に、令和5年度「新たな地域コミュニティ推進大会」を開催しました。

第1部では「若者や女性のホンネ」として、令和5年度地域づくりアンケート調査の結果の概要報告、第2部では新たな地域コミュニティの推進事例紹介として4地域による事例発表、第3部では「労働者協同組合による持続可能な地域づくり」をテーマとした講演を行いました。

なお、事例紹介では広報別冊「新コミュのススメ」に記載された地域が発表を行いました。

広報別冊「新コミュのススメ」

日時

令和6年2月24日(土曜日)13時30分から16時00分まで

会場

京丹後市峰山総合福祉センターコミュニティホール

参加人数

260人

主催

京丹後市、京丹後市区長連絡協議会

内容

【第1部】若者や女性のホンネ~地域づくりアンケートを通して~

令和5年度地域づくりアンケート調査の結果概要報告

  • 調査の趣旨説明:京丹後市区長連絡協議会 川口会長

令和5年度地域づくりアンケート調査の実施者である京丹後市区長連絡協議会の川口会長が趣旨を説明しました。

このアンケート調査は、持続可能な地域づくりを目指す中で、特に若者や女性が地域活動についてどう感じているかを明らかにすることを目的に市民を対象に行ったもので、579人から回答があり、そのうち45%が50歳未満の方でした。

川口会長は「地域を担う世代の方からも多くの回答をいただいた。皆様と一緒にアンケート結果の概要を共有し、今後の地域づくりのきっかけにしていきたい」と述べました。

京丹後市区長連絡協議会川口会長(地域づくりアンケート調査の趣旨説明)

令和5年度地域づくりアンケート調査の結果概要報告

  • 分析結果の報告:特定非営利活動法人みんなの集落研究所 三村氏

特定非営利活動法人みんなの集落研究所の三村氏から、アンケート調査の分析結果について報告がありました。

三村氏は「地域活動の役員を依頼された際、男性は責任感を持って引き受けると回答した方の割合が高い一方で、女性(及び年齢別にみたときに若年層)は属性や関心のある活動であれば引き受けると回答した方の割合が高いなど、男女で受け取り方に違いがある」と説明されました。

他にも子育て層は子供と一緒に参加できる活動であれば参加しやすいと回答していること、会議や活動の欠席など参加できない場合も含めて関わりやすい雰囲気が大切であること、連絡方法はSNSを希望される方が多いと報告がありました。

最後に、岡山県内で、部会方式を採用し参加しやすい雰囲気を作っている事例、連絡手段として有効なSNSの利用方法に関する講習会の事例などを紹介されました。

特定非営利活動法人みんなの集落研究所 三村氏

【第2部】新たな地域コミュニティの推進に向けた取り組み

1.新たな地域コミュニティ推進事業について

新たな地域コミュニティ推進事業の進捗について、地域コミュニティ推進課から説明を行いました。

モデル地域の数が令和3年度の6地域から令和5年度の22地域と16地域増えており、取り組みの輪が広がっていること、新たな地域コミュニティを進める上での支援制度、また協同労働やふるさと納税の活用について説明しました。

2.市内の活動事例の発表

五箇地区区長協議会(話し合い、人材発掘)

テーマ:はじめの一歩の踏み出し方

報告者:五箇地区区長協議会(横山 文明、井上 高司)、村上 彩(地域マネージャー)、中島峰山市民局長

五箇地区区長協議会は、「はじめの一歩」をテーマに、取り組みに至った経過やその思いについて報告しました。

五箇地域は、令和3年度から新たな地域コミュニティの検討をスタートし、令和5年度から本格的に取り組みを開始し、今年度は若者や女性など多様な住民の声を聴こうと意見交換会を3回開催。意見交換会を経て、五箇地域が目指す姿(ビジョン)として3本柱を立てられたことが大きな成果で、意見交換会をきっかけに新しい人材とのつながりでができ、結果的に地域マネージャーに着任していただけたと報告しました。

意見交換会では「区長は聞き役に徹する」というルールを決めることで話しやすい雰囲気づくりに徹したとのこと。また、五箇地域で新たな地域コミュニティのスタートをきることができたポイントとして「地域の未来を考えた区長の強い思いがあったこと、何度も話し合いを重ねることで区同士の信頼関係が構築できたこと、若者や女性など多様な人を巻き込む中で共感できる仲間が増えてきたこと」を挙げてられていました。

左から、横山区長、井上区長、村上地域マネージャー、中島市民局長)

湊地区自治会、神野地区自治会(若者グループの活性化)

テーマ:若者グループの活性化

報告者:神野地区自治会(森口 博道、余根田 沙織)、湊地区自治会(榎本 和彦、岡野 真奈美)

神野地区自治会と湊地区自治会は、若者グループの活性化をテーマに報告しました。

神野地区自治会では、令和4年度に実施した住民アンケートで「気軽に集える場があれば」、「子育て層の取り組み」、「みんなで作る畑」という声が出たことをきっかけに、「かぶと山キッズサークル」を立ち上げ、親子での野菜作り体験や収穫体験を実施。

湊地区自治会では、若手が中心となり「ぎょそん戦隊」を立ち上げ、子どもが楽しみながら集まれる縁日「ぎょそん戦隊ピチピチ祭り」を実施したこと、子どもたち自身がやってみたいことを自分たちで考えて実現していく企画チーム「みなとっこ会社」が動き出していると報告がありました。

子育て世代など若年層がグループを作り楽しみながら活動を拡げている二つの地域からは、1.まず小さく始めること、2.動きながら共感できる仲間を増やし活動を拡げていくこと、3.自治会と十分に話し合い連携することが大切という点が共通して述べられていました。また、自治会長からは「若者(グループ)のやる気を大きな懐で応援していきたい」という意見も聞かれました。

左から神野地区自治会の森口会長、余根田氏、湊地区自治会の岡野氏、榎本会長

野間連合区

テーマ:地域外の協力者との連携、地域版ふるさと納税の活用

報告者:野間連合区(三本 正樹)、株式会社リバイタライズジャパン三本 大介、山本 将

野間連合区は、地域外の協力者との連携、地域版ふるさと納税の活用をテーマに報告しました。

野間連合区では、野間地域出身の三本氏が立ち上げた株式会社リバイタライズジャパンが地域づくりに参画し、野間連合区と連携しながら「野間の保健室」、「ブランド米の開発(野間-NOMA)」に取り組んでいると報告がありました。リバイタライズジャパン三本氏の友人で医療関係者の山本氏(京丹後市出身)は「地元に関わり貢献したいと思っている方は多い」とされ、そうした思いを持つ方が関われる仕組みが大切と述べられていました。

こうした活動に対して三本区長は、「地元の方々は初めは少し理解しきれない部分もあったが、今はみんな喜んでいる。(野間の保健室については)次はいつあるのかといった声も聴かれる」と述べられました。また、野間地域では地域版ふるさと納税を活用しており、高齢者の移動支援に必要な資金を募っていると報告がありました。

左から三本野間連合区長、株式会社リバイタライズ三本氏、野間の保健室事業の協力者の山本氏

【第3部】労働者協同組合による持続可能な地域づくり

労働者協同組合による持続可能な地域づくり

  • 厚生労働省雇用環境・均等局勤労者生活課労働者協同組合業務室 室長 水野 嘉郎 氏

厚生労働省の水野氏が労働者協同組合を活用した持続可能な地域づくりについて報告しました。

水野氏は、令和6年2月24日現在で74法人(資料では令和6年2月19日時点で73法人)が設立されているとし、その中でも「移住者や地元出身者による地域の困りごと解決を行う東白川村労働者協同組合(岐阜県加茂郡白川村)や小規模多機能自治に基づき地域自主組織から事業部分を切り出して設立された労働者協同組合うんなん(島根県雲南市)の事例は、京丹後市の地域づくりに参考になる」と指摘されました。

最後に労働者協同組合の可能性として、地域の課題解決に寄与すること、地域コミュニティの活性化につながることがあると述べられました。

厚生労働省雇用環境・均等局勤労者生活課労働者協同組合業務室 水野氏

開催チラシ

会場の様子

会場の様子

この記事に関するお問い合わせ先

市長公室 地域コミュニティ推進課
〒627-8567
京都府京丹後市峰山町杉谷889番地(峰山庁舎)
電話番号:0772-69-1050 ファックス:0772-62-6716
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更新日:2024年03月01日