令和6年度新たな地域コミュニティ推進大会

当日の集合写真

開催概要

新たな地域コミュニティの推進にあたり、これからの地域活動のコツや市内の先進地域の事例を学ぶことを通して、令和7年度の新たな地域コミュニティの本稼働に向けた機運醸成を目的に、令和6年度新たな地域コミュニティ推進大会を開催します。

日時

令和7年3月15日(土曜日)13時30分から16時00分まで

会場

京丹後市アグリセンター大宮 ホール(京丹後市大宮町口大野228番地の1)

主催

京丹後市・京丹後市区長連絡協議会

申込

不要

参加者数

180人

内容

【第1部】基調講演「これからの地域活動のコツ~AARのススメ~」

講師

福知山公立大学地域経営学部 准教授 杉岡秀紀 氏

同志社大学大学院総合政策科学研究科博士前期課程修了。まちづくりNPOきゅうたなべ倶楽部代表、内閣官房行政改革推進本部事務局参事官付、京都府立大学公共政策学部講師を経て、2016年から現職。公職に総務省主権者教育アドバイザー、京丹後市まちづくり委員会委員長、京丹後市総合計画審議会副会長など。【研究テーマ】公共政策(地域政策)、地方自治論、地域公共人材論、大学まちづくり等

※【AAR】OECDのEducation2030プロジェクトで提唱されているAnticipation(見通し)、Action(行動)、Reflection(振り返り)のステージを繰り返す学習プロセスのこと。

概要

まず地域コミュニティの現在地として、全国の自治会の状況や京丹後市の人口及び出生数の推移に触れながら、京丹後市では高校卒業を機に転出した10人のうち7人(74%)がUターンしていないと説明されました。あわせて丹後地域の高校生を対象としたアンケート調査の結果から、9割が丹後地域を好きだが、将来の定住意向は5割、働きたいと思うのは4割に留まっており、杉岡准教授は「地域の企業を知らないことが要因の一つ」と指摘しました。

次に、こうした問題の解決を目指し、若者やIターン者に関心を持っていただくためには「楽しむ、動く、ふりかえる」といったAARの考え方を意識しながら地域の大人がかっこいい姿を見せることが重要だとし、兵庫県朝来市の与布土地域自治協議会や鹿児島県鹿児島市の唐湊山の手町内会、公民館活動を発展させ特産品の焼酎づくりを行うなど財源を稼ぎながら地域づくりに取り組む鹿児島県鹿屋市柳谷集落の事例を紹介されました。

最後にまとめとして、AAR+ATI(圧倒的・当事者/楽しみ・意識)として、一人ひとりが自分事として楽しみながら未来の子どもたちを想い地域づくりを進めていくことが大切だと説明されました。

福知山公立大学 地域経営学部 准教授 杉岡 秀紀 氏

【第2部】活動事例発表~新たな地域コミュニティ推進に向けた取組み~

事例1「チャレンジする地域マネージャー」

報告者
  • いやさか吉野地域づくり協議会 地域マネージャー 江草 智子
  • 峰山東地区地域づくり協議会  地域マネージャー 中山 知里
  • 五箇地区地域づくり協議会    地域マネージャー 村上 彩
概要

冒頭、地域コミュニティ推進課が地域マネージャー制度の背景や内容、定例会の開催など学び合いの場づくりについて紹介した上で、3人の地域マネージャーが就任したきっかけ、大切にしていること、チャレンジできる地域をつくるにはという3点についてそれぞれが報告を行いました。

いやさか吉野地域づくり協議会の江草さんは「うまくいかないことがあっても、あとあとの人生で役に立つというマインドで、小さなことの積み重ねを大切に、地域活動に取り組んでいる」、峰山東地区地域づくり協議会の中山さんは「子どもたちに地元への愛着を感じてもらえるような地域にしたい」、五箇地区地域づくり協議会の村上さんは「親切にしていただいたヒーローのような区長さんへの恩返しの気持ちで、自分も地域の役に立てるならと地域マネージャーを引き受けた」と述べられました。

左から江草地域マネージャー(吉野地域)、中山地域マネージャー(峰山東地区)、村上地域マネージャー(五箇地区)

事例2「間人ファンづくりプロジェクト」

報告者
  • 間人区 区長 蒲田 幸造
  • 地域おこし協力隊(間人地域) 中里 佳史
概要

蒲田間人区長は高齢化率が50%と市内の自治会の中でも特に人口減少が進み「このままでは町がつぶれる」と危機感が募る中、「外の人の視点やアイデアから刺激を得て活性化できれば」と地域おこし協力隊を求めたと説明されました。

地域おこし協力隊の中里隊員は、地域が取り組んできたまるっぽ間人プロジェクトと連動したパスタソースなどの商品づくり、地域版ふるさと納税を活用したロゴやTシャツづくりプロジェクト、月に1回開催しているミュージックカフェなどのほか、今後は「子育て世代のニーズに合わせたイベントを開催したい」と展望を述べました。

まるっぽ間人プロジェクトでは大学生と、ロゴづくりでは高校生と、ミュージックカフェは地元のバンドと多様な主体と連携してる間人区ですが、蒲田区長は「関係人口など交流の機会を創ることで一人でも多くのファンが増えるとうれしい。居場所づくりをすることが地域の役割だと感じている」といい「既存の団体や活動組織にこだわらず、また規模の大小にもこだわらず、とにかくやる気のあるプレイヤーを見つけ応援したい」述べられました。

左から蒲田間人区長、中里地域おこし協力隊員

ディスカッション

登壇者
  • 福知山公立大学 地域経営学部 准教授 杉岡 秀紀
  • いやさか吉野地域づくり協議会 地域マネージャー 江草 智子
  • 峰山東地区地域づくり協議会  地域マネージャー 中山 知里
  • 五箇地区地域づくり協議会    地域マネージャー 村上 彩
  • 間人区 区長 蒲田 幸造
  • 地域おこし協力隊(間人地域) 中里 佳史
概要

slido(インターネット上の無料サービス)を使い、参加者が自らのスマホで感想や質問を入力する手法を用いて会場から意見を集めたところ、計20個の回答がありました。

まず、地域マネージャーの制度に関する質問に対して、地域コミュニティ推進課が概要を説明した上で、3人の地域マネージャーが改めて就任のきっかけを報告しました。また、民間事業者や地域外のプレイヤーと地域との連携に関する質問について、蒲田間人区長と中里隊員が連携を促進する上で日頃心がけることを説明しました。次に、基調講演の内容について「最初の1人をどう支援すればよいか」という質問があり、これについて杉岡准教授は「イエスバットではなくイエスアンドを心がけること」と回答しました。

最後に、杉岡准教授が「地域マネージャー(市民)、地域おこし協力隊(外部人材)、地域版ふるさと納税(カネ)が京丹後新コミュの三種の神器」であり、「志をはたしに帰るんだと思えるようなふるさとづくりを進めてほしい」と全体を総括しました。

ディスカッションの様子

参考資料

開催チラシ

会場の様子

会場の様子

この記事に関するお問い合わせ先

市長公室 地域コミュニティ推進課
〒627-8567
京都府京丹後市峰山町杉谷889番地(峰山庁舎)
電話番号:0772-69-1050 ファックス:0772-62-6716
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更新日:2025年04月15日