6月7日 藻が大量発生!

 

京丹後の空は雨模様です。

先週の30度を超える真夏日から一変して、ここ2、3日は農作物にとって恵みの雨が続いています。

とは言うものの、太平洋上にある梅雨前線の北上はもう少し先で、近畿地方の入梅は平年より一週間以上遅れそうです。

 

さて、この長く続いた真夏日が原因の一つとなって、田んぼの中では異変が発生していました。

 

 

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緑色の物体が水面を覆っていて、近づいて確認してみるとどうやら藻類のようです。

そうです、藻が大量発生しているのです。

水中に藻が漂っているのは確認していましたが、ここ数日で急激に存在感を増して、気がつけば水面を覆うほどに増殖していました。

 

 

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この藻ですが、正式には「アオミドロ」と言い、生育に適した水温(生温い水)と日射量(カンカン照り)の条件が整うと良好に成長するようです。

更に写真で見ると分かるように気泡ができており、これによって藻が水中から水面に浮かび上がっています。この気泡は、土中の有機物(前年の稲わらの残りなど)が分解途中で発生するガスが原因のようです。

 

 

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このアオミドロが大量発生すると、苗を倒したり水面を覆って苗の光合成を抑制してしまうなどの悪影響があるそうです。何より見た目及び気分的に良くありません。

それではこの厄介物の対策ですが、水田の水を抜いたり除草剤を散布するなどの方法があります。

 

 

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延利農産グループでは2日間ほど水を抜いて地面を乾かされています。これは藻を干上がった地面に貼り付けることで浮かび上がってこないようにするため。

ただしこれは水源が豊富な田んぼでの方法とのこと。ほ場によって対策を変えます。

 

ここ数日は気温も涼しく、雨も降っているので水温は下がっていることでしょう。

田んぼを干す対策も奏功して、藻の増殖が落ち着くことを期待しましょう。

 

 

さて、昨年は非常に暑い夏でした。

コシヒカリは高温耐性が低いため、生育過程で高温が続くと品質低下につながってしまいます。

冷夏というのもこれまた稲にとっては困りものですが、今年の夏はほどほどに暑くなると良いですね。

 

 

(田崎 農業振興課2年目)

 

 

 

更新日:2019年06月12日