7月18日 (稲作ブログ出前講座)特別栽培米ってなに?

 

みなさんは、「特別栽培米」ってご存じですか?

 

名前だけ聞くと、何か特別な作り方をしているお米?だったり、難しそう?など色々と感じられるかもしれません。

今回は、特別栽培米についてすこし書いていきたいと思います。

 

まずは、特別栽培米の定義から見ていきましょう。

 

作物を育てる時に、何回農薬を使っても良いか?どれだけ肥料成分を与えて良いか?という基準が、それぞれの地域で決まっています。

この基準を守って育てる方法を「慣行栽培」と呼びます。たいてい皆さんが口にする食べ物は慣行栽培によって育てられた作物だと思います。

その慣行栽培の節減対象農薬の使用回数と、与える化学合成肥料の双方を半分以下の量で栽培する方法のことを「特別栽培」と呼びます。

 

農薬を使う目的は、病気や害虫から作物を守るため。
肥料を与える目的は、作物に元気を与えるため。
この2つが半分以下になると、病気にかかったり害虫が集まりやすくなりますし、作物を元気に保つのは簡単ではないかもしれません。
農家さんが作物を管理する負担も大きくなりますよね…。

しかし、管理が大変な分、手間ひまかけて育ったお米になります。

 

そんな特別栽培で作るお米、より環境にやさしい「特別栽培米」は京丹後市産米の栽培面積の約20%を占めていて、更に拡大していっています。

当ブログで協力いただいている延利農産グループさんも、栽培されるすべてのお米が特別栽培米となっています。

お米を購入される際に、一度パッケージの表示を見てみてください。
下のような表示があるお米は、農薬の使用を抑えて作られたお米だということになります。

 

ガイドライン表示

(農林水産省 「特別栽培農産物の表示ガイドラインについて」より抜粋 )

 

 

普段何気なく食べているお米も、作り方は一通りではないんですね。

農家さんが気持ちを込めて作ってくれたんだと思いながら食べると、よりおいしく感じられるかもしれませんね。

 

圃場

中干しを終えた特別栽培米 栽培圃場

 

 

(斉藤 京都府丹後農業改良普及センター1年目)

更新日:2019年07月19日