7月26日 穂が出ました!

 

このところ、梅雨…で始まっていたブログですが、やっと梅雨が明け、京丹後にも暑い日差しが降り注いでいます。

 

田んぼと空

青い空に緑の田んぼが映えますね。

 

さて、7月6日付の記事で、幼穂のことについて触れましたが、それからすくすくと育った結果、穂が見えてきました。

上の写真にも穂が写っていますが、どこにあるでしょうか?

 

 

 

穂

 

ここにあります!

奥にも穂が見えています。

 

取材したときには1株あたり3~4割近く穂が出ていることが確認できました。

穂が5割ほど出た時点で「出穂期(しゅっすいき)」となり、与えるべき肥料や水管理のタイミングを決める上でとても大切な時期となります。

 

積算温度計

 

また、出穂期を迎えると、圃場によっては積算温度計という機械を取り付け、収穫の時期を確認します。

積算温度の欄は、機械を取り付けてから毎日の温度を積み重ねて数えていきますが、延利農産グループでは、1000℃を迎えたときを収穫の目安としています。時期でいうと、9月頭ごろになります。

「気温が高い日が続くと、積算温度が早く積み重なって早く刈れるのですか。」と率直に思ったので、質問をしたところ、

「気温が高いのがいいわけではなくて、水の温度管理がとても重要になるだで。」との回答をいただきました。

詳しく聞いたところ、おいしいお米を作るためには昼と夜の温度差が必要で、その差が大きいほど良いそうです。

延利農産グループでは、日中に温められた水温を夜間に冷やすために、水の掛け流しを行うこともあります。水源が豊富な地域ならではの特徴ですね。

こうして、朝と夜の気温差・水温差を大きくし、なおかつきれいな山の水で米作りを行っていることが、おいしいお米の秘密の一つなんだと気づきました。

 

また、延利農産グループで管理している圃場は、場所によって土が砂地傾向であったり、粘土質であったりと様々に異なっており、粘土質であるほど水持ちが良く、稲も伸び続けようとするため、草丈も高くなります。草丈が高いほど、穂も米粒も大きくなります。

ただし、草丈が高くなりすぎると、重みや強風で稲が倒れやすくなり、倒れると刈り取れなくなるので、倒れにくくするために茎を固くする肥料を与えることもあります。

 

猛暑の中でも、日ごろの草刈りや肥料の散布など、田んぼの管理を休みなく行う農家さんたちには、本当に頭が下がる思いです。どうか、炎天下での農作業は、熱中症等にお気をつけください。

 

(松本 農業振興課1年目)

更新日:2019年07月29日