【ビジネス共創】 『関西の若手ベンチャー 京丹後に』 が開催されました。

若手ベンチャービジネスマッチングピッチのチラシ

若手ベンチャー×京丹後でビジネスを共創する3日間

 令和5年7月8日(土曜日)から10日(月曜日)にかけて、関西圏の若手ベンチャー企業6社8名が、京丹後市内の事業者をフィールドワークで訪問。ベンチャーならではの新たな視点とユニークなビジネスアイデアをプレゼンテーションし、両者で新たなビジネスの共創を目指すことを目的としたプログラムを開催しました。

 この企画は、福井県高浜町でテレワーク・ワーケーションを推進する合同会社co-work&educationからの紹介がきっかけで実現しました。主催は高浜町でも活動する関西若手ベンチャーの株式会社ラントレ、株式会社TRYBE、ならびに「自然あふれるビジネスモデル事業」受託者である丹後リビングラボの3社共催。

 今回の企画の大きなテーマ軸は環境、伝統、産業の3つ。その3つのテーマ軸に沿った市内9事業者にて、若手ベンチャー代表やコアメンバー6社8名がフィールドワークを実施。各事業者との対話や体験、見学などを通じて様々なビジネスアイデアをディスカッションしました。 

ビジネスの共創を目指す地域事業者

丹後エクスペリエンスの事業説明を受ける若手ベンチャー

丹後エクスペリエンスの事業説明を受ける若手ベンチャー

丹後エクスペリエンス

【環境】

 丹後エクスペリエンス代表の八隅孝治さんから、同社が事業で取り組んでいるビーチクリーン活動とそれに関する海ゴミ問題やアップサイクルについて説明後、参加者と課題解決に向けた議論を展開。

 八隅さんは「今回は今までにない具体的なところまで議論できた。これが具現化できれば本事業の持続化も可能だ」と話す。

琴引の塩の生産現場を説明

琴引の塩の生産現場を説明

西晶株式会社

【伝統】

 琴のような音といわれる鳴き砂で有名な琴引浜。その琴引浜周辺から海水をくみ上げ、伝統的な平釜製法で炊き上げた「琴引きの塩」。

 安井晶俊さんから塩の製造工程や塩を活用した新商品開発について現場にて説明していただきました。その後参加者で「MY塩づくり」を体験、塩の製造過程を実地で学ぶとともに、新商品開発のアイデアやブランディングについて話しました。

株式会社丹後王国ブルワリー

【産業、環境】

 西日本最大級の道の駅の運営事業や地域商社事業、クラフトビール製造販売事業を手掛ける株式会社丹後王国ブルワリー。

 中川正樹 代表取締役からは、広大な丹後王国園内を活用したイベント企画、クラフトビール製造工程で排出されるビール粕の利活用について、若手ベンチャーへアイデアを求めました。

京丹後森林公園スイス村

【産業】

 京丹後市北部に位置し、広大な森林に囲まれるスイス村。

 そのスイス村内のスキー場を活用したスノーチューブや音楽に特化したキャンプ場BEATCAMP事業、ハチミツづくりなど地域の自然資源を活かした新事業などについて、共有していただきました。

丹後ちりめんサウナハットの染色体験

丹後ちりめんサウナハットの染色体験

きもののさいと・茜会

【伝統】

 着物に関する体験教室、着物のリメイクや新たな楽しみ方を提案するきもののさいとの西途 陽子さんから、丹後ちりめんの歴史や、着物市場の現状について説明。

 その後地元の茜会のみなさんから「しぼり染め」の技法を教授して頂き、丹後ちりめん100%使用のオリジナルサウナハットをつくりました。

 伝統的な丹後ちりめんならではの肌触りと、しぼり染めによる唯一無二のオリジナルデザインが参加者に好評でした。

野木源にて米農家の現状について議論するメンバー

野木源にて米農家の現状について議論するメンバー

株式会社野木源

【産業】

 ミルキークイーンやこしひかりといったメジャーな品種から、夢ごこちやあさひなど一味違う品種を栽培する野木源。

 その16代目である野木久聖さんから米の需要過多に関する課題や耕作放棄地に悩む米農家の現状について説明。それを踏まえた上で6次化含めた米の新たな需要創出について、何かワクワクするアイデアを提案して欲しいという要望が提示されました。

 また、農家の働き方について、効率性追求と働き甲斐のバランスのとり方が難しいことなどを共有していただきました。

こばま荘足湯に浸かりながらワークする若手ベンチャー

こばま荘足湯に浸かりながらワークする若手ベンチャー

割烹の宿 こばま荘

【産業】

 宿泊先でもあるこばま荘にて、谷口 奏さんから宿や宿内に併設する源泉かけ流し足湯付きコワーキングスペースについて紹介。その後フィールドワークでインプットした事業者の課題解決に向け協議。最終日の事業者向けのプレゼンテーションに向けた準備を実施しました。

 その後ウエルカムスイーツに始まり、宿自慢の地元の海鮮や野菜をふんだんに使用した夕食、日没後の琴引浜にて捕った砂ガニを翌朝の朝食で提供していただくなど、素晴らしいおもてなしを受けました。

田勇機業にてオープンファクトリー体験

田勇機業にてオープンファクトリー体験

田勇機業株式会社

【伝統、産業】

 300年の歴史を紡ぎ続ける丹後ちりめん。呉服産業や丹後地域の生活を支えてきた丹後ちりめんとはどんなものなのか?その歴史や文化、特徴について田茂井 勇人社長から伝授して頂いた後に工場を見学。

 田茂井社長からは、「丹後ちりめんの生産量が激減している現状について憂慮しつつも、丹後の織物産業が廃れてしまうことは、日本の伝統である呉服文化が失われることにつながる。だからこそシルクテキスタイルの総合的産地として丹後織物を紡ぎ続けたい」という思いを共有していただきました。

ヒロセ工業にて商品の解説を受ける若手ベンチャー

ヒロセ工業にて商品の解説を受ける若手ベンチャー

ヒロセ工業株式会社

【産業】

 アルミや鉄、ステンレスなど金属精密加工を手掛ける自社事業や会社の変遷について、廣瀬正貴社長から説明。

 さらに「中途半端なものではなく、最高のものを届けたい」というものづくりへに対する姿勢を体現化したのが、「匠プロジェクト」。ここまでいきつくには、様々な人々とのご縁があってこそ、という思いから人の縁をつなぐ開発展示棟「EN LABO」の開設。次世代の為にも、自社の成長を丹後の活性化につなげていきたい等、廣瀬社長から熱い想いが語られました。

 廣瀬社長の熱のこもった話に、若手ベンチャーも刺激を受けたようでした。

提案されたビジネスの共創企画と今後の展開

 最終日には、若手ベンチャー内で横断的に組まれたチームごとに4つのビジネスアイデアをプレゼンテーション、その後各事業者や当日参加のオブザーバーから様々なフィードバックを受けました。

 提案された企画は以下の通り

1.丹後エクスペリエンス事業の持続化に向けたブランディング

2.京丹後森林公園スイス村×AR企画

3.丹後縮緬PR新商品案

4.キャンプ場に「※米ガチャ」を

 

 以上の提案を含め、若手ベンチャーと参画事業者ならびに丹後リビングラボは、今後ビジネスの共創を目指し継続的に取り組んでいきます。

 なお本事業の進捗等については、市ホームページならびに丹後リビングラボWebにて随時公開していきます。

若手ベンチャービジネスマッチング集合写真

若手ベンチャービジネスマッチング集合写真

この記事に関するお問い合わせ先

商工観光部 商工振興課
〒629-3101
京都府京丹後市網野町網野385番地の1(ら・ぽーと)
電話番号:0772-69-0440 ファックス:0772-72-2030
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更新日:2023年07月18日