【ビジネス共創】京丹後でビジネスの共創を探るフィールドワーク

フィールドワーク開催のねらい

 令和6年1月24日(水曜日)から27日(土曜日)にかけて、京丹後市内にて「京丹後でビジネスの共創を探るフィールドワーク」が開催されました。

 本プログラム開催のねらいは、都市部企業が京丹後の事業者とともにビジネスの共創を図り、ゆくゆくは京丹後にサテライトオフィスを構えてビジネスの展開やビジネスパーソンの往来を促進することです。

参加企業150社超のビジネスマッチングイベントの中から4社が来丹を決定

 今回のフィールドワーク実施のきっかけは、令和5年10月3日(火曜日)に開催された株式会社あわえ主催サテライトオフィス誘致マッチングイベントへ丹後リビングラボが参加したこと。

 このイベントは地方自治体や各種団体が、地域課題についてプレゼンテーションを行い、その課題解決に興味を示した都市部企業と商談を実施するという内容。

 京丹後市からは丹後リビングラボが150を超える視聴企業に対し、地域ニーズについてプレゼンテーションを行い、それに興味を示した12社の都市部企業と商談を実施、さらにその中から7社と再商談し、今回4社の来丹につながりました。

オンラインにて延べ24回の対話を重ねて参加企業4社を決定

 本プログラム実施にあたって重視したことは「対話と継続」。

 ビジネス共創のポイントの一つは、都市部・京丹後事業者双方のニーズをいかにマッチングできるかどうか。

 双方初顔合わせということもあり、できるだけ対話をする時間を設けて双方のニーズの把握とプログラムへの落とし込みに努めました。結果的にオンラインでの事前対話の回数は、延べ24回にのぼりました。

 またこれまでのような「京丹後へ来て現場見学をして表層的な話をして終了」といった内容になることを避けるために、ニーズの合わない場合は本プログラム参加を見合わせてもらう、あるいは申し込みのあった都市部企業の事業内容や担当者の熱意なども考慮しつつ、最終的に申込み企業12社の中から4つの都市部企業に絞り込みました。

参加都市部企業の紹介

プログラムの質向上のため専任コーディネーターを配置

 さらに都市部企業の多様なニーズに応えた質の高いプログラムにするため、従来実施しているような一括での受け入れではなく、ニーズに基づいたテーマ毎で2班に分かれ(丹後ちりめん班と丹後の食班)、それぞれ専門知識や人脈を持った地元コーディネーターを配置。

 事前にオンラインにて都市部企業担当者とコーディネーターとで顔合わせミーティングを実施し、スムーズかつ効率的にフィールドワーク本番に入れるよう準備をしました。

あわえマッチングイベントフィールドワークの様子1

着物のアップサイクルについて説明を受ける

あわえマッチングイベントフィールドワークの様子2

化学繊維を使用した丹後ちりめんに触れる

あわえマッチングイベントフィールドワークの様子3

丹後ちりめんの製造現場を見学

大雪のため2社が参加延期

 フィールドワーク当日、積雪40センチメートルを超える大雪で鉄道や高速バスに運休や遅延が発生。首都圏から来丹予定の2社が参加延期となりました。

 京阪神から参加した2社は交通機関の代替などで対応、遅延はありましたが無事フィールドワークに参加できました。

 丹後ちりめん班へは観光コンサルティング・文化体験事業などを手掛ける株式会社unico、丹後の食班には地域産品プロデュース事業を展開するpoudreがそれぞれ参加。

 丹後ちりめん班は、地元で着物のリメイクを手掛ける着物のさいとがコーディネーターとして担当。自社のほか、和装衣装のエキスパート二条丸八、自社一貫製繊の織元である臼井織物、高級丹後ちりめんの製造・販売を手がける田勇機業などを訪問。

 丹後の食班は、地元農家の6次化や販路開拓支援を手掛ける田園紳士、鳴き砂で知られる琴引浜のそばの海水を原料に昔ながらの薪で炊き上げる手法で製造する琴引の塩、丹後クラフトビールで人気の丹後王国ブルワリーを訪問。

 それぞれの企業概要や事業の強みと課題などについて対話を重ねつつ、可能な場合は生産現場も案内してもらいました。

 さらに対話を深めるために局所的にコーディーネーターが課題を深掘りする問いを投げかけたり、理解しづらい専門的な部分をわかりやすく編集したうえで都市部企業担当者へ伝えるなど創意工夫をこらしたコーディネートを実施しました。

参加者の交流会の様子

参加者同士の交流会

ビジネス共創の今後の展開は

 unicoは自社のメイン顧客であるヨーロッパの富裕層向けに、丹後ちりめんや歴史を感じてもらえる観光コンテンツ造成やワークショップ開催を目指します。

 またpoudreは琴引きの塩のブランディング支援、別のプロジェクトで関わっている奈良県の「大和橘」と田園紳士をつなぐプロジェクトを構想しています。

 

 ※残念ながら今回延期となった首都圏2社については、改めて春先以降に来丹してもらいフィールドワークを実施し、新たなビジネスの共創を目指します。

この記事に関するお問い合わせ先

商工観光部 商工振興課
〒629-3101
京都府京丹後市網野町網野385番地の1(ら・ぽーと)
電話番号:0772-69-0440 ファックス:0772-72-2030
お問い合わせフォーム

更新日:2024年02月27日